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高濃度ビタミンC点滴療法の抗がん作用

米国でのビタミンCの持つ抗がん作用についての研究は、およそ70年以上も前から続けられています。ビタミンCの研究で有名な化学者アーウィン・ストーン博士は、自著「The Healing Factor : Vitamin C against Disease 」の中で、動物実験から血中ビタミンC濃度が高いとガンの発現が抑制されることを示唆し、『血中ビタミンC濃度の低下はがん発現の前兆である』という研究も引用しています。


その後1948年には、ポール・ゴス 医学博士(マサチューセッツ総合病院乳がん研究所の所長兼 ハーバード医科学大教授)とデビット・ リットマン 医学博士(ハーバード大学医学部教授)が、『がんはビタミンC濃度が100㎎あたり4.5㎎を下回っている臓器から発生する』と、ストーンの見解を支持する論文を発表しています。


表1 がん患者の血中ビタミンC濃度

ビタミンCがガンを殺すしくみ

また、2度にわたりノーベル賞を受賞したライナス・ポーリング博士とスコットランドの臨床医であるキャメロン博士は、1979年に「 Cancer and Vitamin C 」を上梓し、ビタミンCが天然の抗酸化物質であり免疫力を高めることを示唆しました。

そして、2005年米国国立衛生研究所(NIH)と米国国立ガンセンター(NCI)、米国食品医薬品局(FDA)が、高濃度ビタミンC点滴療法がビタミンCに抗がん作用があるという基礎研究論文を「米国アカデミー紀要」に発表するに至ったのです。


その論文では、腫瘍組織内においてビタミンCが酸化されて過酸化水素に変換されるため腫瘍組織が死滅することが報告されています。それに対して正常細胞では、カタラーゼやグルタチオンという酵素が存在して過酸化水素を分解するため、過酸化水素は増加しません。
つまりビタミンCは、正常細胞には害を与えず、がん細胞だけを選択的に殺すことができるのです。



上記の論文の根拠となる実験は、人間のビタミンC血中濃度を上げた時と同じ条件を、試験管内で再現して行われました。
第一の実験では、ビタミンCが正常細胞に害を与えずに、がん細胞のみを殺すことが可能か検証されました。9種類のがん細胞と4種類の正常細胞を、ビタミンCを入れた試験管内に1時間浸し、24時間後を観察しました。その結果、9種類のがん細胞のうち、5種類のがん細胞が50%死滅し、正常細胞には全く影響がなかったのです。また、影響のなかった4種類のがん細胞のうち、3種類のがん細胞はその増殖が99%抑えられたのです。
第二の実験では、ビタミンCががん細胞を死滅させる血中濃度について検証されました。人間のがん細胞を、0.1~5ミリモル間でビタミンC濃度を8段階に分けて1時間浸したところ、ビタミンC濃度が2ミリモル以上になると100%死滅することが確認されました。つまり、ビタミンC濃度が高くなるほど、がん細胞が死滅する確率も上昇することが検証されたのです。


グラフ1 血中ビタミンC濃度とがん細胞生存率の逆相関図

血中濃度が高まるほどガンが死滅しやすくなる

また、1966年にキャメロン博士は著書「ヒアルロニダーゼとがん」で、ビタミンCにはがん細胞の転移を阻止する作用があることを報告しています。
がん細胞はヒアルロニダーゼという物質を産生し、周辺のムコ多糖類ヒアルロン酸を分解して、間質マトリックスを脆弱化させ、増殖するがん細胞の浸潤を助けます。至適量(治療レベル)のビタミンCは、そのヒアルロニダーゼ抑制物質を増加させ、間質マトリックスの崩壊を防ぐことが分かっています。 また、ビタミンCは細胞外マトリックスの形成に必要なプロコラーゲンの分泌を促進します。このコラーゲンバリヤーが、がん細胞を包み込んで増殖や転移の抑制を可能にしているのです。
このような作用は、壊血病動物の脆弱した間質マトリックスを修復する、アスコルビン酸作用にたいへん類似していると云えます。


これらの研究により、高濃度のビタミンCの点滴を行えば、副作用なくがん細胞を殺し、癌症状を改善に導く、あるいはがんの成長を止められるということがわかってきたのです。


クリニックハイジーアでは、がん患者さまを中心とするさまざまな疾患に、高濃度ビタミンC点滴療法を行っています。現在までのところ、明らかな副作用は出ておりません。 およそ2か月くらいから進行がんで腫瘍マーカーが激減したり、がんが縮小するケースが多く見受けられます。
また、高濃度ビタミンC点滴療法を併用することで、化学療法との相乗効果を期待できると言えるでしょう。
白血病や悪性リンパ腫なども含めた、あらゆるがん疾患に、高濃度ビタミンC点滴療法が適応となります。
高濃度ビタミンC点滴療法をお受けになる場合、どなたも初回は15グラム/1日(1時間程度)となります。その後は、G6PD(溶血)検査と腫瘍マーカー(がんの増殖スピード)の値、血中ビタミンC濃度を測定し、患者さんの容体に合わせて、25g、50g、100gと増やしていきます。治療開始より2~3か月は、(進行がんや、転移、再発の場合)75~100g程度の濃度が平均して必要です。中には100g以上の濃度が必要な患者さまもいらっしゃいます。
また、がんの増殖を抑えたり縮小させるためには、点滴後もビタミンC血中濃度を保つ必要があります。そのため、経口でも1日数~数十グラムのビタミンCを摂取していただきます。


高濃度ビタミンC点滴療法に関するエビデンス(資料文献)は、下記のリンク先をご参照ください。

1)2005年に米国の国立衛生研究所(NIH)、米国国立ガンセンター(NCI)、米国食品薬品局(FDA)の科学者達が、ビタミンC高濃度点滴療法に抗がん作用があるという基礎研究論文を米国科学アカデミー紀要に発表しました。
http://www.pnas.org/cgi/content/full/102/38/13604


2)2006年に米国の国立衛生研究所(NIH)、米国国立がんセンター(NCI)が超高濃度ビタミンC点滴療法が明らかに有効であった3症例(腎臓癌、膀胱癌、悪性リンパ腫)を、NIHの症例報告の基準で論文にまとめました。
http://www.cmaj.ca/cgi/content/full/174/7/937


3)2003年にカンザス大学メディカルセンター(米国)が、卵巣がん(Stage Ⅲc)に抗がん剤とビタミンC高濃度点滴療法の併用が有効であった2例について、米国栄養学会雑誌に発表しました。2例とも抗がん剤投与後は、ビタミンC高濃度点滴療法だけで長期経過は良好と報告されています。
http://www.jacn.org/cgi/content/abstract/22/2/118/


4)現在、米国カンザス大学では米国国立衛生研究所(NIH)の認可(NCT00284427)を得て、卵巣がん・子宮体がん・子宮頚がんに対するビタミンC高濃度点滴療法の臨床試験を進めています。
http://www.clinicaltrials.gov/ct/show/NCT00284427



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